勉強だけ出来ればいいというものではありませんが、頭が良いに越したことはありませんよね。
勉強が苦手だと、将来の選択の幅が狭まります。
小学校、中学校、高校とこれから長い学校生活をおくる上で、勉強は大きなウェイトを占めます。特にわが家のような転勤族は、勉強ができな過ぎれば転校も苦労します。
少なくとも、平均よりは上。
できるならば、自分から進んで勉強し学んでいく力があれば理想です。
そんな「勉強が出来る子」に、どうやったらなるのでしょう? 塾講師経験の立場から、考えてみました。
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子育てで避けられない「勉強」「学力」問題
やっぱり、避けて通れないのが子どもの勉強の問題!
子育てをしていくうえで、ある程度の年齢になれば勉強のことは考えないわけにはいきません。転勤族の我が家の価値観としては、転勤でどこの学校に転校しても落ちこぼれずに勉強で苦労しないレベルでいることが学力の必須条件です。
参考 転校生は頭の良い子が多いというウワサは本当?
わが家では中学受験を考えていないので、小学校のうちから受験対策をする必要もありません。ただし、転校するとなるとある程度は全国水準で平均より上でないと苦労します。そのため、家庭でできる努力で子どもの地頭を少しでも底上げしようとアレコレ手を出しています。
参考 転校するとこんな苦労があるのです。
そこを踏まえ、あくまで我が家の場合の勉強についての考え方です。時間とお金をかけて本格的に子どもの学習に力を入れている方からみれば、鼻で笑われてしまう家庭学習の話ですのであしからず。
どうして子どもに学力が必要なのか?
何で勉強しなくちゃいけないの?と聞かれたときの心の準備を!
子ども時代の大半を過ごすのが「学校」
子どもの幸せを願わない親はいませんよね。子どもに学力をつけて欲しいというのは、あくまで子どものためです。
小学校、中学校、高校と学校生活は子ども時代の大半を占めます。友人関係や部活動など、子どもが活躍する場は勉強だけではありません。ですが、学校という場で大きな比重を占めるのが勉強です。
授業の内容がろくにわからないまま、ただただ時間が過ぎるのを待っているだけなんてゾッとしませんか。
学生時代は勉強ができないよりもできた方が、周囲からの評価も上がります。得意な教科があれば自信にもつながります。進路決定でも、選択の幅が広がります。社会に出るときも、できる仕事ではなくやりたい仕事で選びやすくなります。
勉強ができれば、視野が広がり将来の幅も広がる
勉強というとペーパーテストの点数に目がいきがちです。ですが、本来は視野を広げ物事を理解するためのスキルを磨くことだと自分は思っています。
だから、幼児教育なんかで必死に詰め込んでも実りは少ないように思えます。(将来その道で食べていくことを想定して、幼児期からピアノなどの習い事などに力を入れるのはまた別です。)ただ知識だけを詰め込んでいても、小手先だけのテクニックは遅かれ早かれ追い越されます。
子ども自身が楽しんでいるのなら、やる価値はあるでしょう。ですが、普通の庭で、あまりに早い時期から子どもを勉強漬けにしてしまうのは危険です。
子どもがそう思うことが、まず大切です。勉強することの意味も見いだせないまま、上から言われるままに小学校から高校まで学ばされても伸びないのではないかな、と。
知らないことを知ることが楽しいと思ってやることは、自分から勝手にやります。好きなことだから集中力もけた違い。宿題もせずに、夜遅くまでのめり込んでいても、それはそれで良いと思います。熱中する力があれば、いざ勉強にシフトレバーが切り替わったときに強いです。それはそのまま、将来やりたいことにであった時にも力となってくれます。
本人と親の努力で何とか頑張っても、受験などで挫折したときに後が怖いです。何のために時間を費やしてきたのか。学びの基礎体力がないと、何かのはずみでポキリと折れてしまいます。
就学前に塾に通わせると
3歳までが!幼児期で決まる!なんてあおられると焦るよね。
未就学児の習い事は珍しくもありません。その延長上で、早いうちから学習塾に通う子もいます。
育児雑誌などで、入学前に身に付けておきたいことの特集は毎年のよう繰り返し取り上げられています。
親の不安をあおるように、入学前に学んでおくべきことをあげつらいます。
ひらがなの読み書き。
1から10までの数をマスター。
簡単な足し算、引き算。
嘘ではないです。
最初の段階でつまずかないよう、文字や計算能力を身に付けておくことには一理あります。子どもが入学してすぐから、自分は勉強ができる!と自信を持つことはその後のやる気につながります。授業中に落ち着いて座っていられるようになることも、実際役立ちます。
反面、先取りで勉強をすることで、学校の授業を軽く見る傾向があります。塾でやっていると、学校の授業は簡単すぎてつまらなくなるかもしれません。低学年のうちはテスト対策をしていれば成績も良いでしょう。
問題は、そうやって学校の授業をなめているうちに、いつの間にか落ちこぼれていくことです。塾よりつまらない学校に行く意味が見いだせなくなって、そこから不登校という例もあります。学年が上がっていくごとに、幼児期の学習の貯金は食いつぶされます。習い事でも同じですが、中学年くらいからはやる気も適正もある子にすぐに追い抜かれてしまします。
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親のコンプレックスの裏返し
子どものことを思うからこそ、悩むんだよね。
ものすごく意地の悪いことを言います。
言葉もろくに話せないうちから超早期教育にどっぷりはまっている人もいます。親が確固たる自信を持っていないから、何かにすがりたくなるのでしょう。これって、自分の芯がないからブランド物で身を固める人といっしょの心理です。自分自身に誇れるものがないから、どこかのお偉いさんが権威付けしたものの威を借るのです。
確固たる信念があってやっているのなら構いません。その道のプロを目指すなど。問題なのは、東大生の勉強法や、話題の早期教育などに振り回されるタイプ。あっちが良いと聞けば飛びつき、こちらが評判となると手を出す。結局どれも中途半端に終わって失敗するパターンです。親はともかく、振り回される子どもが気の毒です。親の言うとおりにやったのに、ダメだったじゃないかと恨まれること必至です。
頼っちゃうと楽です。自分に責任はないし。上手くいかなかったら、その教育ブランドのせいにすればいい。でも、それで本当にいいんですか?
小学4年生から増える塾通い
習い事を減らして塾通いが増えるのが、小4。
まわりを見ても、小学校4年生が塾通いを始める時期です。学習内容も抽象的な概念が登場し始め、習得しなければならない絶対量も増え難易度も上がってくるころ。
参考 小4から難しくなる算数の文章題をどうする?
参考 歴史好きになるか嫌いになるか…今が大事!
スイミングやダンスなどの習い事の回数を減らし、代わりに学習塾へ通い始めるのです。確かに、子どもが自主学習だけでは分からない点が解決できません。親がきっちり時間を割いて向き合ってやれないと、落ちこぼれる子が出てきます。それまでは、子どもが自分独りでやってきた子の場合は塾も必要かもしれません。
ここからは、家庭環境や目指す到達点によって変わるので一概には言えません。ただ、子どもの性格によるところもあります。
友だちに会うことだけを目的とし、遊んでいるだけの子。
予習も復習もせず、塾の60分しか勉強しない子。
大昔ですが、私が講師をしていた塾に通ってくる生徒もいろいろでした。親がこの姿を見たら、ガッカリするんじゃないかという生徒さんも一定数いました。本人のやる気がなければ、成果は上がりません。
一番の問題は親御さんです。塾に放り込みさえすれば、自動的に勉強ができるようになると思っている…。そんなに簡単な話ではありません。
塾の体制も集団なのか、個人指導なのか。子どもの能力や性格はどうなのか。最低限、親自身が下準備として調べておかなければならないことはあります。
決して安くはないお金と、送迎の時間を割くのです。そして、子どもの自由な時間も消えていきます。まわりが皆通わせているから。ではなく、自分の子どもに必要か?という観点で考えるのもアリなんじゃないなかと個人的には考えています。
送り迎えの時間がかかる場合や、塾で成績がまったく上がらないのならば家庭学習に切り替える手もあります。子どもによって、勉強スタイルも異なります。図書館で友達と集まって勉強する方がはかどるタイプなのか、1人静かな場所で勉強する方を好むタイプなのかを見極めましょう。後者なら、家でできる通信教育が向いています。
参考 わが家でスタディサプリを使ってみたところ…
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子どもの勉強ができるようにするには?
小手先の勉強じゃ、これからの世の中わたっていけないかも。地頭を鍛えよう!
簡単にこれさえすれば学力がつくという正解はありません。子どもはロボットじゃありません。既定のプログラムを実装すれば、結果に表れるというものではありません。
私自身も試行錯誤中ですが、目指すところだけは明確です。
分かりやすく言いかえると、「中間テストだけ成績が良い子」ではなく「実力テストの成績も良い子」ですね。小手先のテストの点取りテクニックだけ覚えても、この先変化のスピードの速い世の中を泳ぎ切れるとは思えません。目先の勉強だけではなく、将来社会で自分の力で生きていけるような学びの力をつけること。そこを最終目標とすると、何をしていけばよいのかがぼんやりとでも見えてきます。
人は好きなもののことなら、寝食を忘れて没頭しますよね。私は水族館が好きで、行く先々でさかなクンの業績を目にします。彼も勉強は苦手で成績も芳しくなかったそうですが、好きな魚のことを学ぶためには他の教科も必要だとある時から猛勉強したそうです。
自分の子どもも、今のところは好きな教科を伸ばしながら苦手はそこそこでいいのかなと。苦手を無理やり教え込むよりも、得意を広げる方が楽しく伸ばすことができます。知的好奇心を尊重し、好きなことに没頭できる環境を整えてあげる。それが自信につながり、成長の過程でほかの教科の学習にも良い影響を及ぼすと信じています。
我が家の場合では、体験の場を多くもたせるようにしています。公的な機関で、充実した学びの場が多く開かれています。国立大なんかでも時折実施していますよ。
参考 子どもの興味関心の幅を広げるイベントに行こう!
ただし!勉強の土台となる国語力は真っ先に身に付けたい
新しい大学入試の内容知ってます? これからの世の中に対応するには国語力!
私が文系よりなので、国語を尊重していると言われそうですが、実際問題として国語力は大事です。この先大学受験では論理的な文章記述力が求められるようになります。
子どもがこの先生きていくだろう社会も、国際化が進み「空気を察する」文化ではやっていけないでしょう。育った環境や文化がちがう者同士でコミュニケーションをとらなければ、望むような仕事はできないかもしれません。AIが発達する世の中でも、国語的な思考力があればアドバンテージをとれます。
ちょっと話が大げさになり過ぎました。要は、読解力・論理的思考力がないと算数の文章題も解けないということです。算数が得意なはずの子でも、文章題になると手も足も出ないということがあります。社会や理科分野の大学入試でも資料を読みといたり、記述問題が取り入れられることが決まっています。国語の力が足りないだけで、ほかの教科の足を引っ張っているなんてもったいなくありませんか。
パソコンに例えて考えると、国語はOSです。何をするにしても、国語力がなければ話が進まないのです。自分もまったく専門の教育を受けていないので、話をしても支離滅裂です。論理的な考え方、話し方ができるよう、子どもと勉強を始めています。
おススメ 【実際に使ってみて】国語の学力を底上げする参考書
勉強法は千差万別。東大に行った子の勉強法が、そのままわが子に当てはまることはまれです。自分の子どもの性格や適性を見極めて、じっくり親がサポートしてあげることが、結局は近道です。
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