大人になると勉強したくなる
大人になってから、「もっと勉強して置けば良かった」と思うことはありませんか。
学生時代は、何の役に立つか分からない数学や歴史を学ぶ意味も分からず、仕方なく勉強させられていました。
社会人になって、強制的に勉強させられることはなくなります。
ですが、仕事をしていく上で、いや生きていく過程で、自分には教養や知識が圧倒的に足りないとことに気付かされるのです。
昔のように、人生50年という時代ならそれも仕方ないでしょう。
ですが、今は人生100年と言われています。
学生時代の知識が通用するのは果たして何年でしょうか。
古典など、根本的なものであれば話は別です。
キャットイヤーだか、ドックイヤーだか知りませんが、現代の時代の流れは過去と比べるべくもありません。
明治以降、とんでもないスピードで進化を速めているのです。
専業主婦は社会から取り残される?
なんて話をしていると、どんだけ偉そうなんだと思われそうです。
実際は結婚後、のほほんと専業主婦を10年近くしていたのが私です。
政治経済、情報化なんてどこ吹く風。
段ボールでおままごとキッチンをいかに上手く作るか。
子どものオリジナルおもちゃ作り。
簡単な自家製干物のレシピの研究。
本場のラッキョウで簡単付けと本漬けに挑戦。
イチからのシメサバ作り。
お造りの盛り合わせ方。
常備菜の新レシピ習得…。
昭和の主婦っぽいことをやっているうちに、あっという間に月日は流れ…。
気がついたら、子どもは小学生に上がる年になっていました。
今でこそブログも形になりましたが、ブログを始める半年前まではガラケーを使っていた人間です。
IT周りの知識も押して知るべし。
これではいけないと、ようやく焦り始めました。
夫からは毎日新聞を読むように言われているのですが、確かに直接社会とつながりの薄い専業主婦こそ一般常識くらい頭に入れておきたいもの。
主婦だからと言って、話題が料理や子どもの話だけでは夫にも愛想をつかされかねません。
世間で話題の「学び直し」を、自分もやってみようかと一念発起したのです。
そうなると、次は「どこ」で学ぶかです。
専業主婦といっても、大学に入り直すのはハードルが高すぎます。
民間のスクールも時間や料金面で折り合いがつきません。
書籍だけでは、理解できないところが出てきたときにどうしようもありません。
家にいながら有名大学で学び直しができる!
そんな時に知ったのが、大学のネット無料講座です。
大学もMOOC( Massive Open Online Couses)と呼ばれる「大学公開オンライン講座」が続々と産声を上げています。
MOOCには東京大学をはじめ、アメリカのスタンフォード大学やハーバード大学といった名門校800以上の大学が講座を提供しています。
講座を提供する大学と利用者を業者が仲介することで、幅広い世代の人に多様な分野の学びの場を与えられるようになりました。
利用者も、世界でおよそ8千万人もの人がオンラインで学んでいます。
ネットワークの幅広さが、他の同様のネット講座やカルチャー教室から一歩抜きに出ている点です。
スゴイ時代ですね!
各大学、講座ごとに形式は異なります。
例えば、アメリカのマサチューセッツ工科大学のサプライチェーンマネジメントの講座。
1本5分の動画が週20本と意外にお手軽。
受け身で学ぶだけではなく、掲示板に書き込めば他の受講者の意見が返ってくるなど双方向的な面白さもあります。
時には教授も加わり議論が始まることも。
もちろん、教授に直接指導を受けたり、机を並べる学友から刺激を受けたりという現場ならではの魅力はあります。
ただ、時間やお金の制限がある社会人。
意欲さえあればレベルの高い講義に無料ないしは格安で参加できるということは何にも代えがたいメリットではないでしょうか。
オンライン公開講座でみんなが学びたいものは何?
オンライン公開講座についての調査によると、女性は心理学や生活に直接かかわってくる分野に人気があります。
金融や健康、栄養学なども上位に挙がっています。
学習したい分野の調査結果は、上位から「音楽、映画」「歴史」「心理学」と続き、教養系と実務系科目に万遍なく分散しており、多様なニーズが示されている。
なお、調査対象者がランダムにも関わらず、上位10分野については、4年連続で同様の科目がランクインしていることから、現代の日本人には普遍的に人気がある学習分野であることが言える。
男女別でも4年連続男性1位は「歴史」、女性1位は「心理学」と結果が分かれたが、2位以下も例年同様、男性では「ビジネス・実学系」への関心が高く、女性は「生活密着系」分野に関心が集まる結果となった。
<出典:NTTコムリサーチ 大学のオープン化に関する調査結果(2017)>
調査対象 「NTTコム リサーチ」(*) 登録モニター 調査方法 非公開型インターネットアンケート 調査 大学のオープン化に関する調査 調査期間 平成29年8月25日(金)~平成29年9月7日(木) 有効回答者数 1306名 回答者の属性 【年代】
男性
10代:9.6%、20代:8.0%、30代:8.3%、40代:8.0%、50代:8.1%、60代以上:8.4%
女性
10代:9.4%、20代:8.3%、30代:7.8%、40代:7.8%、50代:8.0%、60代以上:8.3% 【職業】
会社役員/社員:30.5%、公務員・団体職員:5.6%、自営業:5.1%、学生:19.3%、アルバイト・パート:11.3%、専業主婦・主夫:15.9%、無職:11.5%、その他:0.8%
社会人に共通するのは変化についていくための「学び直し」
男女差のほか、学生なのか就業者なのか、はたまた専業主婦やシニアなのかによって選択するジャンルは変わってきます。
ただ、根底で共通しているのは社会や技術の変化についていくことを前提に選ばれていること。
勤め人であれば、業務に関わる動きに遅れないために最新のテーマについて学ぶでしょう。
専業主婦ならば、以前携わっていた仕事の最新技術を取り入れるのも良いでしょう。
子どもを育て生活者として過ごしてきた中で、これまで目を向けることのなかった分野について知りたいという欲求も出てきます。
興味の赴くままに様々な学問にふれることで、新しい自分の適性も見えてくるかもしれません。
一つの分野を学ぶことで、他の分野へのつながりも生まれます。
再就職をするにしても、就労の一助となります。
MOOCは場所も時間も選ばず、まさに主婦向け
タブレットやスマートフォンで講義が受けられるMOOC。
動画の講義は1本5分から10分と短時間。
子どもが小さくても、昼寝をしている間や幼稚園に通っている時間に無理なく受講可能です。
同上の調査によると、学習する場所も自宅以外は64パーセントと大半を占めています。
場所も、交通機関や飲食店、図書館、ネットカフェなど自由。
まさに時間も場所も問いません。
移動中のすき間時間や、カフェで寛ぎながらなんてスタイルなら、無理なくできそうですよね。
モチベーションが上がる!修了証
選択した講義動画を受講後、課題やレポートを提出し合格点を上回れば、晴れて修了証も取得することができます。
MOOCの種類にもよりますが、Z会グループが提携する「コーセラ」などでは講座は無料ですが修了証を発行するとなると有料です。
ただ、有料受講者には課題やテストへの回答が可能になり解説も閲覧できるようになるなどの特典も用意されています。
アメリカではこの修了証が就職の際に評価対象となります。
残念ながら、日本ではまだ未整備でその段階には至っていません。
今後に期待したいところです。
無料で生活に役立つ講座もある!試しにやってみては?
2018年5月現在、JMOOCでは東京証券取引所が教える「資産形成」や、「事例に学ぶ災害対策」などの講座があります。
私も、他の無料講座などをちょこちょこ参加し始めたところです。
いつから始めてもいいし、いつ辞めてもいい。
気楽に学べるので、案外細く長く続きそうです。
子どもの通信教育についても、後日まとめます。
特に、転勤族の子どもにはメリットの方が多いです。
以上、ワタベユキエからでした。