夏休みが楽しいのは子どもだけ
子どもの頃はあんなに待ち遠しかった夏休み。
日が暮れるまで野山を駆け回り、地域のお祭りに参加すれば準備で遅くまでみんなで練習したり。
おじいちゃんおばあちゃんの田舎が遠ければ、帰省もちょっとした旅行気分です。
ふだんは会えない遠くに住むいとこと遊んだり、行楽地に出かけたりと、毎日がワクワク待ち遠しく輝いていました。
自分が親になってみて、気が付きました。
夏休みが楽しいのは子どもだけということを。
いえ、大人も子供と一緒になって無邪気に童心に返って遊ぶのは楽しいものです。
子どもがいなかったら、参加できないイベントも体験させてもらっているのは親の特権です。
誤解のないように言えば、子どもが休みだからといえ大人も休みとは限らない。
大人も休みとあれば、朝から宿題をみてやりプールに出かけ、昼ご飯は一緒に作り、午後からは図書館、夕方からは花火をしにでかけるという一日でも構いません。
ですが、大人には家事や仕事があります。
夏の休みといっても多くの人はお盆前後にまとめて取得するくらいです。
昼間子どもの相手に明け暮れていれば、しわ寄せは休日出勤や夜なべの家事にまわってきます…。
幼稚園は夏休みや冬休みが長い
子どもが未就学児のうちは、フルタイムで保育園に預けている場合は夏休みなどの期間も通常と変わりなく預かってもらえます。
それに対して、専業主婦で幼稚園に通わせていると長いながい夏休みが存在します。
休暇中の預かり保育を行っている園だとしても、時間は短縮されお盆中は行いません。
さあ、困りました。
こうして幼稚園児ママたちは、夏休みを子どもとどうやって過ごせばいいのか頭を抱えることになるのです。
まあ、私のことでしたが。
専業主婦というと、今や少数派で世間からの風当たりも強いです。
ずっと休みのようなものなのだから、夏休みくらい子どもの面倒をみても当然。
そうした見方があるんですよね。
専業主婦の子育ての辛さについてはこちらでどうぞ。
転勤族なので、常に地元ではなく馴染みのない土地で子育てをしています。
親に頼るわけにもいかず、小さな子供を抱えては働くこともままならない。
母性本能全開でオキシトシン出まくっている人は、一日のすべてを子どものために使うことが喜びにもなるでしょう。
でも、妻であり母である前に、1人の大人です。
朝から晩まで、それこそトイレの中までついてこられる毎日が延々と続く。
そして、子どもを飽きさせないようにと、遊びやお出かけを提案し続ける。
これがしんどい。
さらに、どんなに手を尽くして子どもを満足させても「子どもと遊んでるだけでしょ」と評価されないのがやる気を奪っていきます。
働いた経験のあるママさんなら、一日中幼児の相手をするより仕事をする方がよっぽど精神的に楽だと思います。
幼稚園児とどう過ごす?
■馬鹿にできないラジオ体操
夏休みといえばラジオ体操。
朝からそんな余裕ないよと言わずに、試しに行ってみてください。
小学生は学校から参加するように言われているのですが、意外とママや下の兄弟もくっついて来ています。
朝からラジオ体操に参加しているような親子は、悪い人ではありません。
参加しているうちに顔なじみになり、その後いっしょに子どもを遊ばせるようになったりも。
メリハリがつきますよ。
ゴミ出しのついでに、毎日じゃなくてもいいんです。
■体を動かし疲れさせる!
子どもって、小さな体に体力がみなぎっています。
午前中から公園をはしごなんて日常茶飯事だったなぁと、遠い目をしてしまいます。
ともあれ、夏であれば涼しい午前中のうちに体を目いっぱい動かすこと。
公園でもいいです。
ただし、熱中症が怖いので遊ばせるなら午前の早いうちがいいでしょう。
午後早いうちは暑さもピーク。
夕方からは小学生のボール遊びも始まるので、小さな子はちょっと心配です。
プールが近くにあれば、ママも一緒に水遊びというのが涼しくておすすめです。
公共のプールでは1月使い放題の券種もあるので、一度調べてみてください。
地域によりますが、うちの近所の公共のプールはウォータースライダーあり、流水プールありの豪華仕様。
高い民間のプールに足を運ぶのがアホらしくなります。
プールがなければ、ビニールプールでも結構遊べるもの。
朝一で水を張っておけば、お日様の熱で昼にはちょうど良くなっています。
水鉄砲やおもちゃを持ちこんで、行水気分でママと遊びましょう。
大きな公園で、入れる噴水やじゃぶじゃぶ広場があるところも探してみましょう。
同じような親子がいるはずですよ。
午前中に運動し、ご飯を食べて眠くなったらこっちのもの。
小さい子でないと昼寝はしないかもしれません。
もし寝てくれたなら、貴重な時間を有効に使いましょう。
もし、雨が降り外に出られないのならば、家で「子ども科学電話相談」を聴くのもおすすめです。未就学児でも、分かる内容もありますよ。
■おうちごはんならお手伝いも遊びのうち
ママ1人なら簡単に済ませていた昼ご飯も、子どももいっしょとなるとそう適当にもできません。
かといって、しっかり3食作るのはなかなかにストレスのたまるもの。
いっそのこと、子どもと遊びにしちゃいましょう。
何も手の込んだものでなくてもいいんです。
サンドイッチ用のパンを買ってきて、有り合わせの具を挟むだけ。
バターを塗ったりレタスをちぎったり。
自分で作ったとなると、子どもは得意げになって喜びます。
嫌いなものも、自分で調理すると食べるようになりますよ。
毎日でなくても、いいんです。
時々イベントとしておにぎりやお好み焼きをいっしょに作ることで無理なく包丁の使い方も覚えていきます。
褒めておだてて、気分よくやってもらうことでお片付けも気持ちよく手伝ってもらえます。
■夏休み限定の教室
普段はなかなか都合がつかない習い事でも、夏休みなどの長期休暇には参加しやすい教室が多数開催されています。
例えばスイミング。
民間のスイミングスクールでは、通わせるとなると専用のバッグや水着を用意しなくてはなりません。それが、夏休みの教室では水着は自由です。
参加する子どものほとんどは泳げないか得意でない子ばかりというのもポイント高し。
子どももプライドがあるので、自分だけ泳げないとなると嫌がることもあるんです。
体験してみて合わなかったらその場限りでいいというのも気楽なもんです。
ちょっとしたイベント感覚で、英会話や実験教室などの夏季教室に遊びに行ってみましょう。
子どもが興味をもったら続けてもいいです。
体験教室から入ることで、実際とのギャップも少ないですし、入会金無料などの特典も受けられます。
小学校入学後に備えるなら、話題の『プログラミング教室』もおすすめです。
体験は無料なので、時間のあるこの機会に雰囲気だけでも知っておいて損はありません。
子どもの習い事についてはこちらもどうぞ。
■学びのスポットで涼しくお勉強
公共の学びの施設では、長期休みに何かしらの特別展や企画展を開催しています。
博物館なら恐竜展や立体迷路、トリックアート。
科学館なら実験教室や星空観測会。
美術館だったら落書きアートやオリジナル版画。
各地で趣向を凝らしたイベントを企画してくれています。
親子で楽しめる学びのイベントについてはこちら。
子供だましと思ってなめてかかっていたら、大人が夢中になってしまうこともあります。
実際にジャンルを決めずにあれこれ行ってみると新たな発見がありました。
私も、子どもが人体や錯視が好きだとは全く思っていませんでした。
幼稚園時代に博物館や科学館に連れて行っていたので、まあまあ科学好きです。
小学生になってからも、足しげく科学館に通っています。
ほかでも格闘技に興味を示したりと、常に親の予想を超えてくるので思い込みはいけないですね。
図書館も今のうちからちょくちょく利用していくと、子どもにとって身近になります。
何も本を読まなくてもいいんです。
読み聞かせの会に参加したり、昔話の公演を聞いたり。
夏休みなら工作教室や実験教室が開催されることもあります。
小さな図書館ではイベントはないかもしれません。
それでも、絵本の表紙を眺めに行くだけでも意味があります。
もちろん、本や紙芝居を借りてもいいです。
話がそれますが、今住んでいる長崎の子ども図書館の貸し出し制限がすご過ぎます。
恵まれていますね。
小学生に上がると子どもは勝手に遊びだす
幼稚園児時代は過ごし方に苦労していた長期の休みも、小学校に上がると様子が変わります。
まず、お母さんの側のライフスタイルが変わる可能性があるということ。
子どもが小学校に入学するのに合わせて働き始める人が出てきます。
あわせて学童保育を利用するようになれば、生活リズムは大きく変わることはありません。
お弁当やお昼ご飯を用意するという手間は増えますが、すべてを母親一人で抱えなければならなかった時期に比べれば天国です。
さらに、子どもたちが自分たちで約束をし、大人がついていなくても遊べるようになれば別世界です。
うちの子どもは、わりと親に甘えるタイプで一人遊びもしないタイプでした。
幼児期は一日中べったりだったのですが、今では学校から帰ってくるやいなやお友達と公園で遊ぶ約束をしてきたと報告。
書きなぐるように急いで宿題を終わらせ、お友達らの元へ駆けつけます。
ママ友同士で遊ぶ約束を取り付け、子どもの相性やママ同士のお付き合いも気にしながら遊ばせる時代は卒業です。
もし、今お子さんが幼稚園児でお友達関係で悩んでいたとしても、小学校にあがれば自動的に解決するかもしれません。
時間が解決することもありますよ。
小学生の夏休み・冬休みでは悩みの質が変わる
小学生になったらなったで、悩みがゼロになるわけではありません。
学年にもよりますが、勉強が本格的に始まり4年生くらいからは内容も難しくなってきます。
普段の苦手部分や遅れている科目を取り返すべく、塾で講習や補習を受けることもでてくるでしょう。
親が教えるとなればお金はかかりませんが、相応の手間と時間もかかります。
習い事をしていれば通常の練習のほかに、合宿や大会への参加もあります。
そういったスケジュールの合間をぬって友人との遊びや帰省の予定を立てなければなりません。
流されるようにただ何となく過ごしていれば、メリハリのない休みで終わってしまいます。
長い休みだからこそできる特別な体験や学習に取り組むには、前もっての計画が欠かせません。
親を悩ませる自由研究や読書感想文といった宿題にも早めに手をつけること。
子ども任せにしていたら、最終日に全く手をつけていないドリルを見付けた経験があります。リアルのび太でした。
コントのように休み最終日の遅くまで、手分けして宿題を片付けたのは今だからこそ笑い話にできますが…。
皆さんはそうならないよう、夏休みに入った時点で、やるべきこと、やりたいことをリストアップして有意義に過ごしてくださいね。
楽しく親子で体験できる学びのイベントについては、こちらでどうぞ。
以上、ワタベユキエからでした。