誰でも気軽に始められる「ブログ」ですが、続けていると面白いこともあります。なぜかウォール・ストリート・ジャーナルから取材を受け、1面の記事に名前が掲載されるという事態になりました。
ブログのお問い合わせフォームから取材依頼メールが
ブログ開始からそろそろ丸2年という頃。見知らぬ方からメールが届いていました。内容はというと、次のようなもの。(要約)
日本のスポーツクラブ事情にの企画中で、ワタベさんのブログ記事を見つけました。
健康志向の高まりで高齢者が増えるなか、年配者重視の姿勢やマナーなどで困惑している人がいます。その声を記事の中に反映させるために、電話で話を聞きたいです。
↓この記事を読んで、連絡したとのこと
2月に1件ほど、何かしらのお問い合わせをいただきます。たいていはASPからの営業のお話だったり、原稿作成の見積もり依頼だったりします。取材というのは初めてですが、独身時代は取材を依頼する側でしたので「まあ、あるよね」くらいの感想でした。
媒体の大きさや、扱いのボリュームによって、依頼の方法は変わってきます。いきなり電話やメールでの取材依頼の場合もあります。簡単なコメントや小さな記事の場合なら、十分あると思います。断られるのも見据えた上なので、手間をかけずに済ませたいのがホンネです。
特集や扱いの大きな記事ならば、代理店やしかるべき人の仲介ありきで話しを進めるでしょう。自分の場合だと、見本誌を見てもらいながら説明していました。
今回の場合では、察するにテーマの流れの中で「ほら、街の人もこう言ってるでしょ?」的な素材が欲しいんだろうなと。
問題は差出人がウォール・ストリート・ジャーナルからということ
普通、いたずらか詐欺だと思うよね?
昔は自分もいろいろな人に取材させてもらい、お世話になりました。それなのに、自分が頼まれて断るというのは筋が通りません。私でよければお受けします、と返そうと思いまいた。ですが、気になったのが差出人。
米国報道機関
ウォール・ストリート・ジャーナル
東京支局
世界最大の経済新聞
1889年7月8日の創刊以来発行され続けており、経済新聞としてはアメリカ最大の発行部数を誇り、世界や全米各地の経済活動、金融に関するニュース記事を主に掲載している。新聞の名前は、ニューヨーク市にある経済活動の中心地「ウォール街」(ウォール・ストリート)に由来する。「ジャーナル(Journal)」の通称で呼ばれる。
現在はアメリカ版、アジア版、ヨーロッパ版がそれぞれ発行されている。長年にわたりアメリカ合衆国内での発行部数第1位を占めており、近年ではUSAトゥデイ(211万部)に次ぐ第2位(208万部)であった。しかし、昨今の新聞不況によりUSAトゥデイが部数を減らしたため、2009年ウォール・ストリート・ジャーナルが再び首位に返り咲いた。2018年の発行部数は、電子版も含めて247万部であった。
大きな影響力と高い評価
アメリカのみならず世界を代表する経済紙の一つとされており、国際的に大きな影響力を持つとされる。経済、金融に関するニュースの中でも、証券市場とビジネスの動向についての分析に強いという定評がある。
世界80カ国以上、100都市以上に支局を構え、創立以来、経済史のみならず世界史に名を残すようなスクープ記事を度々載せているが、日本の新聞とは違い記事は全て署名記事であり、さらにニュース・ソースは一般的に信頼度が高いとされており、経済に対する影響力の大きさから匿名の情報源は原則的に扱わない方針をとっている。創立以来ピューリッツァー賞を30回以上受賞している。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
いや、いや、いや…。
いくら何でもそれはないでしょ。いたずらにしては、もっと信ぴょう性がある団体を選ぼうよ。スポーツクラブの業界新聞とかならわかります。なんで、米国報道機関? 10分くらい悩みました。
しばし悩んだ結論。もしいたずらだったとしても、こちらの被害としては個人の携帯番号が知られる程度。あとは電話で話す時間くらいでしょうか。そう考えれば、悩むほどのことではないなと決断。
メールでお受けすると連絡後、数時間後に返信が。都合のよい日時を告げ、電話をいただくことに相成りました。
電話取材は終始気楽なおしゃべり
テーマと質問内容を事前にいただいていたので、電話での取材もスムーズでした。ウォール・ストリート・ジャーナルの記者の方は、超優秀であろうに気さくで優し気な雰囲気で緊張もしませんでした。
後で内容が足りないと面倒だろうなと、ついつい一方的にしゃべり過ぎてしまったくらいです。後で時計を見ると30分もお電話していました。ちょっとお時間とりすぎたかもしれません。反省。
掲載される際には連絡する旨を伝えられ、取材は終わりです。その後、年をまたいで1カ月ほど経ちました。ずいぶん間が空くので「ひょっとして、いたずらだったかな? それにしては、相手の話しぶりが理路整然としていたし…」。いささか心配になったころに、再びウォール・ストリート・ジャーナルの記者さんからメールが来ました。
本当にウォール・ストリート・ジャーナルに掲載された!
ちなみに、画像のご婦人は私ではありません。
いただいたメールに記載されたURLを見にいくと、私の名前が登場する英字の記事が。本当だったんですね。夫に教えると、どういう経緯で妻がウォール・ストリート・ジャーナルに取材されることになったのか不思議がっていました。
親にも教えたのですが、いま一つピンときていないような。転勤先で地元イベントによく顔を出している関係で、地元テレビや新聞、ラジオにときどき家族が出ています。その際は、周りの人から「見たよー!」と声をかけられるのですが、今回はさっぱり。まぁ、そりゃそうか。
後日、掲載紙も郵送でいただきました。ご多忙でしょうに、ご丁寧に記事への反響まで書いたお手紙まで同封されていました。私が知っている狭い範囲ですが、マスコミ系の方はいつも追われるように仕事をしているので取材が終わったら気が次に向いちゃうんですよね。取材対象へのフォローって、当たり前のようでなかなかできないです。
結論:ブログをやっていると面白いことも起きる!
地方在住の一介の主婦が、ウォール・ストリート・ジャーナルの一面に名前が出る。普通の生活をしていたら、まずありえません。
場所も年齢も関係なく、世界につながるのがブログの面白いところですね。お金もサーバー代とドメイン代で合わせて年間1万円くらいなので、年齢に関係なく趣味としていいですよ。
守秘義務の関係で書けませんが、趣味を実益に変えることもできます。ブログって20代、30代の人がやるイメージがありますが、人生経験豊富な諸先輩方こそ、ライバルも少なく体験にもとづいた記事が書けると思います!